【日本で働きたい外国人向け】
これで受かる!日本式面接マナー
面接と言えば質問に答える準備も重要ですが、マナー面も見られるポイントです。日本ではビジネスシーン独自のマナーがあります。たとえ面接では完璧に受け答えできていても、マナーが守れていなければ不採用なんてことにもなりかねません。今回は面接の時に見られているマナーのポイントについてご紹介します。
・服装・持ち物は就職活動にふさわしいか?
・髪型・化粧はビジネスシーンにマッチしているか?
・人と話す場合のマナーは心得ているか?
諸外国では見た目で優秀なビジネスパーソンであることをアピールすることはあっても、こうしなければならないという暗黙の了解みたいなものはないかもしれません。
しかし日本では見た目は自分をアピールするというよりは、「TPOに合わせられるか」、つまり独自のビジネスマナーを守れるのかというところを判断されます。以下が就職活動での見た目のマナーです。
服装 | 黒か紺のスーツ、無地が無難 |
持ち物 | 腕時計着用、カバンはA4サイズのビジネスバッグ |
髪型 | 長い髪の毛は後ろの低い位置にまとめる、清潔感のある髪型 |
化粧 | ナチュラルメイク アイシャドウはブラウン系、チークとリップは薄いピンクもしくはオレンジ系 |
アパレル系の会社などでは私服で来るようにという指示がある時がありますが、その場合はそのアパレル会社のブランドイメージに合った服装で行くようにしましょう。
また受付で誰かと話をする際には、コートやストールなどは脱いで手で持ち、帽子やマスクもとるようにしましょう。スーツのジャケットは暑くても着ることをおすすめします。
・一緒に仕事ができる時間感覚を持っているか?
日本は1分のずれもないように電車が運行しているような文化の国です。多少遅れても構わないという国もあるかとは思いますが、日本は遅刻に関してかなり厳しく判断します。面接時間の5~10分前には会場に到着しておくようにしましょう。一方で早すぎる到着は相手に気を使わせてしまいます。時間ぴったりよりも10分早い時間を心がけて行動するとちょうど良いです。
電車の遅延や事故などやむをえない事情で遅刻してしまいそうな場合は、必ず電話で採用担当者に連絡するようにしましょう。時間ちょうどに到着するくらいなら連絡しておいた方が無難です。1分でも遅れるのは遅刻になるということを覚えておきましょう。
・挨拶のマナーがあるか
万国共通のマナーである挨拶は、日本でも必須です。相手の目を見て元気に挨拶しましょう。日本では残念ながら目を合わせなかったり、あいさつしたのに返してくれなかったりするような方も会社にはいることがあります。しかしその人がたまたまそうであっただけで、基本的には挨拶はしっかり行うことが良しとされています。先に自分から挨拶するようにしましょう。
・入室・退室のマナーはあるか
部屋に入ることを促されても、ドアを開けて部屋に入りそのまま席に着くようではマナーがないと思われてしまいます。入室・退室のマナーは以下の通りです。
1. ドアを3回ノックする
2. 入るように指示が聞こえ次第、「失礼致します」と言って、ドアを開け入る。ドアを閉めるときはドアの方を向いてしっかり閉めること。
3. 促された席の横に立ち、「宜しくお願い致します」とひとこと挨拶する。相手が座るように促してから席に座る。
1. 席から立って「本日はありがとうございました」と言いお辞儀をする。
2. ドアの前で面接官の方を向いて「失礼致します」と挨拶をし、ドアを開けて出る。ドアは静かに閉める。
入室・退室だけで疲れてしまいそうですが、しっかりできれば日本のマナーをよく理解できていると思われるポイントです。よく覚えておきましょう。
・相手の話を最後まで聞くマナーがあるか
・話を聞く姿勢はどうか
・「本音と建て前」文化はどうか
日本では相手の話をさえぎって自分の話をすることはNGとされています。相手の話はきちんと最後まで聞くようにしましょう。また自分が話すタイミングだからと言って、だらだら話し続けるのもよくありません。ビジネスの場では「簡潔に・論理的に」話すことが求められます。相手の質問に簡潔に答え、そのほかのことは話始めない方が好まれます。
ジェスチャーを交えて自分の話をすることは構いませんが、相手の話を聞く際に手はひざの上に置いておきましょう。ひじをつく、腕を組むなどは日本では失礼にあたります。またイスの背もたれにもたれかからず、背筋をぴんと伸ばして聞くようにしましょう。熱心で真面目な印象がもたれます。
日本では「本音と建て前」があるとよく聞かれると思います。働く上で1番気になるのはお金のことかもしれませんが、面接では収入のことについて聞くのはNGとされています。採用のホームページなどに掲載されている場合があるので、調べておきましょう。相手から「希望の年収はありますか?」と聞かれた場合は答えるようにしましょう。
マナーとは自分の個性をアピールするものではなく、相手を気遣った姿勢を見せるものです。日本ではこの「気遣う姿勢」をとても大切にします。マナーを守るということは、相手のことを尊重するという姿勢を見せることとなり、好印象を抱かれます。自分の話す内容でしっかり判断してもらうためにも、マナーのポイントは覚えておくようにしましょう。