【日本で働きたい外国人向け】用記事
【新卒】履歴書の正しい書き方
日本での就職活動は一般的に「履歴書(りれきしょ)」という書類の作成が必要となります。履歴書の書き方は「新卒(しんそつ)」と「中途(ちゅうと)」で少し異なる部分があります。
「新卒」とは学校を卒業する見込みがある学生で、「新規卒業者」を略した言葉です。日本の学校は基本的に3月に卒業となるので、学生の間に就職先を決め、卒業した年の4月から働き始めるパターンが多いです。
今回はそんな新卒の方向けに、履歴書の正しい書き方についてご紹介します。
履歴書は自分の基本情報や志望動機などについて書く
書類選考もあるので正しく書くことが重要
面接の時は履歴書の内容を元に質問される
履歴書とは自分についての基本情報を中心に、なぜその会社に応募したのかという「志望動機」などを書いた書類です。就職活動では基本的にほとんどの会社が提出を必要としますが、中途とは異なり新卒の方は提出しなければならない書類がこの履歴書だけという場合が多いです。
1枚だけでありがたい反面、文章力に関してはこの書類のみで判断されることとなり、企業によっては履歴書の内容で面接をするかしないかを決めるという「書類選考」を行う場合もあります。
したがって履歴書の作成は決して気を抜くことができない重要な作業です。また面接に無事進んだ場合、すでに提出した履歴書の内容を元に質問されることが予想されます。質問されることを考慮して履歴書を作成することをおすすめします。
履歴書はほぼフォーマットが決まっており、一般的な項目については以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
タイトル、日付、名前 | タイトルは「履歴書」、日付は履歴書を送付、もしくは提出する日付 |
生年月日、性別、住所、連絡先 | 自分の基本情報 |
証明写真 | 胸から上部分を映したスーツ着用の写真 ※写真用紙で印刷したものをしっかり糊付けすること、前髪で目が隠れたものはNG |
学歴 | 基本的に中学校卒業から最終学歴まで ※まだ卒業していない場合は「(学校名)卒業見込み」と記載する |
資格・免許 | 日本語関係の資格や運転免許、TOEICの点数など持っている資格について |
志望の動機・特技・趣味・アピールポイント | 主には志望動機について ※なぜその会社に応募し、自分はその会社でどのように活躍できるのかを具体的に書くことがポイント |
通勤時間 | 自分の住所からその会社までの移動にかかる時間 ※企業によっては通勤手当を支給する場合があるため |
扶養家族数 | 自分の収入で養っている家族の数 ※企業が所得税や社会保険の金額を計算する時に必要となる情報 |
配偶者 | 自分の夫または妻のこと |
配偶者の扶養義務 | 自分の夫または妻を自分の収入で養っているか |
本人希望 | 基本的には職種、勤務地のことについての希望 |
志望動機については面接でほぼ確実に聞かれることとなります。面接で答える内容と履歴書に記載した内容が異ならないようにすることをおすすめします。
履歴書で書く内容は紹介した通りですが、書いてみると迷いやすいポイントがいくつかあるのでご紹介します。
・西暦と和暦
日本では「20〇〇年」という西暦と「令和〇〇年」という和暦の2種類がありますが、どちらを使用してもOKです。しかしどちらかに統一するようにしましょう。
・記入欄の余白
学歴や資格・免許、本人希望については余白があってもOKです。志望の動機・特技・趣味・アピールポイント欄は可能な限り余白のないように文字で埋めましょう。全ての欄において何も書かない「空白」はNGです。希望欄で何も書くことがない場合は「特にありません。」と記入しておきましょう。
・扶養家族
扶養家族については収入や同居/別居、年齢など認定される要件があるので注意しましょう。新卒で未婚の場合、基本的には扶養家族数は0になる場合が多いですが、既婚している・子供がいるなどの場合は扶養家族に該当するケースがあります。
・本人希望
例えば「年収350万円以上」など希望がある方がいらっしゃるかもしれませんが、基本的には職種・勤務地の希望のみを書くことをおすすめします。月給などは新卒の場合一律で決められている場合が多いので、採用HPなどで調べてみましょう。「四季報」など企業情報を集めた本も参考になります。
・転職先会社のことは「貴社(きしゃ)」と書く
一般的に会社名をそのまま書かずに「貴社」と書くのが一般的です。書くときは貴社ですが、面接の時など口に出すときは「御社(おんしゃ)」と呼びます。
所属の学校の履歴書を使用するのがおすすめ、もしくは市販のもの
新卒の就職活動では「自筆」が主流
自筆の場合間違えると新しく書き直さなければならない
履歴書は学校で配布されているものや市販のものなど数多く種類があります。所属の学校の履歴書だと自分の所属している学校をアピールすることができ、また学校によっては無料の場合もあるのでおすすめです。市販の履歴書を使用する場合はアルバイト用、転職用など様々なタイプがあるので、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
履歴書新卒の就職活動では履歴書は自筆(パソコン等で作成せずペン等で書く)が主流です。履歴書は正式な書類のため消えない黒インクペンで書かなければなりません。また書き間違えた場合、修正ペンを使用する、二重線で書き直すなどはNGなので、新しく書き直すこととなります。慣れない項目もたくさんあるので気を付けましょう。
「面接が勝負!」と思われている方もいらっしゃると思いますが、履歴書次第では面接してもらえない場合もあります。提出した時点ですでに勝負は始まっていると心得ましょう。新卒の場合、採用担当者は数えきれないほどの履歴書を確認することとなり、走り書きの文字や汚れやしわの目立つ履歴書は、それだけで不採用になる可能性があります。丁寧な字で作成し、提出書類は汚れたりしわになったりしないように気を付けましょう。